北海道の貧困を克服するために、労働問題や福祉問題について考えます。

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藤田孝典さんの学習会開催しました!

2012年12月8日、埼玉で反貧困に取り組んでいる「ほっとプラス」代表理事で、現在厚生労働省社会保障審議会の生活困窮者の生活支援のあり方に関する特別部会委員をされている藤田孝典さんに「貧困と社会的排除VS生活支援~わたしたちが考える生活支援と厚生労働省案」と出して講演をしていただきました。ポイントを紹介します。

貧困問題は、複数の問題が複雑に絡んでおり、縦割りの制度や事業では対応できず、様々な専門職とのチームで対応し、その人にあった「オーダーメードの支援」の必要性。たとえば、借金問題は生活保護を利用しても解決しないこと等が挙げられます。ほっとプラスには年間300人程の相談があり、そのうち3割程が多重債務問題を抱えています。このような問題に対応する前提として、トータルなアセスメントが必要で、生活費、住居、アルコール、借金等どのような問題がからんでいるのかをしっかり把握することが大切です。
藤田さん講演20121208

生活に困っている人の多くは、相談先がなく、また相談先についての情報も持っていない人も多い。そのために、訪問等のアウトリーチの支援が必要ということでした。そうして、困っている人を社会排除するのではなく、早く支援すれば、問題解決は容易になります。

貧困問題の解決のためには、次のような3段階の支援のあり方を考える必要があります。
【①個別支援 → ②仲間(ネットワーク)づくり → ③社会変革】
 たとえば、個別支援で個別に不動産に連帯保証人がなくても家を貸してもらえるようにするだけでなく、社会変革でこのようなことを理解してくれる不動産仲間を増やしていくことも大事です。

生活保護とアパートだけがあっても生活が成り立たないことも多い。貧困問題の原因の根本の問題に取り組んでいく必要がある。例えば、ほっとプラスの年間相談300件の内、4割は軽度の知的障害、6割は精神疾患やうつ病、7割は病気や障害を持っている。それにも関わらず、9割は健康保険証を持っていない。適切な支援が必要であり、そのためにも「アセスメント」と「伴走型支援」が不可欠。

その他、現在参加されている部会の中間まとめより、その問題・課題等を指摘していただきました。
 藤田さんのお話を伺って、個別支援から社会変革までを視野にいれた支援体制づくりをどう作るのかが大きな課題だと痛感しました。
 講演の後、会場からは、45分間も活発な質疑がありました。特に、貧困問題に対する取り組み等が一般に知られておらず、その情報提供等のあり方についても指摘がありました。反貧困ネット北海道としても考えていかなければと改めて感じました。(木)
fujita2-20121208
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[ 2012/12/18 16:06 ] 反貧困ネット北海道活動報告 | TB(-) | CM(-)

3周年記念シンポジウムの報告

7月7日(土)に反貧困ネット北海道設立3周年記念シンポジウムを開催しました。
会場の北大学術国流会館小講堂には席が足りなくなるほどの多くの方にお越しいただきました。

反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠さんは「違う意見の人と話をしてほしい。仲間同志で集まってそうだ、そうだ、と言って帰っても何も変わらない。自分と違う考えを持つ人にはそう考えるに至ったそれまでの過程があるのだから、それを聞いてお互いの接点をみつけていくことが大事。」とこれから様々な問題に取り組んでいくためにも、最初から相手を否定して議論を終わらせてはいけないという意見を述べていました。これは非常に重要な指摘だと思います。
3周年講演


北大の山口二郎教授の講演では政治主導の失敗という点では民主党における理念の不在などを挙げていました。また、税と社会保障の一体改革以後の展望として社会保障の将来像をめぐる論争が必要だと述べました。

質疑応答の時間には湯浅さんが被災者支援の状況について、「県外避難者への定着支援は中途半端なところが多い」「被災地の仮設の住人より孤立している方々が多いのではないか。地域住民との接点作りや生活支援をしてくれるところは少なく本当に難しい」「仮設住宅でもバラバラになった人々のつながりをつくるために60代70代の方が涙ぐましい努力をしている」と現状について話しました。

また、大阪に拠点を移したのはなぜかという質問には「とりあえず今年は、ということで東京に戻らないわけではない」と説明した受けで、やはり今、よく見ていかなかればならないのは大阪と被災地であることが理由だと答えていました。
3周年シンポ
[ 2012/07/13 00:10 ] 反貧困ネット北海道活動報告 | TB(-) | CM(-)

相談会を実施しました

報告が大変遅くなってしまいましたが、2012年3月27日に相談会を実施しました。

相談に来られた方は52名、 健康相談のための血圧測定をされた方が24名
で、合計76名の方の利用がありました。
相談件数は、一人の方で、複数の相談をされる方もあり、合計69件でした。
相談内容としては、いつもよりも離婚や住宅等の法律関係の相談が比較的多くありました。

今回も各関係団体の協力により、相談会を実施することができました。どうも
ありがとうございました。資金不足で、今後相談会ができるか、危ぶまれる点も
ありますが、一日あれば毎回50名以上の方の相談があり、相談活動の重要性は
身に沁みます。続けられるように検討して取り組んでいきたいと思います。
相談会20120327
[ 2012/04/04 00:25 ] 反貧困ネット北海道活動報告 | TB(-) | CM(-)

公契約条例で、なくそう!官製ワーキングプア集会の報告

「公契約条例で、なくそう!官製ワーキングプア集会!」開催しました!

当日は、札幌市長のご講演ををはじめ、公契約条例の実情に大変詳しい組合の方や新聞社の方のお話をいただき、大変充実した内容となりました。また、当日の参加者数が200名と大変多くの方のご参加をいただきました。本当にどうもありがとうございました。

上田市長のご講演からは、弁護士時代から労働事件を多く扱っていたということで、労働問題の実態、つまり労働が人権を切り売りする状態になっているという実態を、よく御存じであるということが、市長が公契約条例に力を入れる原点があることが分かりました。また、市長が公契約条例を公約に掲げたのは、市の発注する仕事で、労働者の生活を苦しめることにつながってはいけない、という思いがあるということでした。

シンポジウムでは、労働組合の渡辺直志さん、斎藤観寛生さん、新聞社の川辺隆史さん、司会を反貧困ネット北海道副代表・建設政策研究所理事長の川村雅則さんのお話がありました。
 このお話の中で、埼玉県ふじみ野市や大阪府泉南市の民間委託が行われたプールの管理で、人件費が大幅に削減されて管理不十分で、子どもが亡くなった事件等が紹介され、公契約条例は労働者の生活を確保するだけでなく、市民の命を守ることにもつながるということが分かりました。また、公契約条例は、何重にも行われる下請けを予防する必要性をもたらし、きちんとした仕事を地域社会に作っていくということでした。それによって、地域経済を良くしていくきっかけにしたいということでした。

つまり、公契約条例は、これをきっかけに、
①労働者の生活できる賃金の確保、
②行政サービスの質の低下の防止、または、質の向上、
③地域経済の適切な発展、

をもたらす可能性が高いということです。札幌市の公契約条例はこの議会で成否が決まります。
ぜひ、公契約条例を成立して、安心して働くことができる条件が整備されるように期待しています。
(文責 木下)

公契約条例市長
講演をする上田市長

公契約条例シンポ
シンポジウムの風景





 
[ 2012/02/04 16:22 ] 反貧困ネット北海道活動報告 | TB(-) | CM(-)

小沢修司先生の「『反貧困』とベーシックインカム」学習会の報告

 8月23日18時半からの、京都府立大学教授・小沢修司先生による「『反貧困』とベーシックインカム-3.11後の日本のビジョン-」の学習会を無事に終了しました。今回も50人程の参加がありました。

お話しの中で、特に興味深かったことは、東日本大震災で全国から集まった義援金の配分が長い間遅れてしまった理由ですが、家屋の全壊と半壊で金額に差を設けたために、調査をする自治体職員の手が足りず配分が進まない、6月の2次配分を決めた際にも一律で迅速にという声があったそうですが一旦差をつけて配分しているからそうもいかなかったというのです(半壊でも住めたものではないと思いますが、この対応の非常な遅さには、被災者の方はもちろん、寄付をされた方もかなり残念な思いをされていると思います)。

小沢先生によれば、震災の対応のように迅速さが必要な場合、現金を一律に配分することにも大きな意味があるということです。これらはベーシックインカムを考えるのに重要な出来事になりました。
なお、東日本大震災の対応については、「兵庫県震災復興研究センター」の提言を参照するようにということでした。ぜひ、ご覧ください。http://www.shinsaiken.jp/

 さて、ベーシックインカム(BI)ですが、小沢先生がBIの導入が必要だと考える理由は、これまでの「労働―所得―生活」、つまり労働して所得を得て、そのお金で生活をする、という原則が崩れてきているということにあります。いままでは、働いて生活するという自助原則で社会の仕組みが作られ、保険料を支払うことを前提とする社会保険を中心とした社会保障を作ってきました。

 しかし、いまは働くことができない、また働いていても生活できないワーキングプアの問題が前提となる社会になってきました。そのような社会では社会保障の在り方も変わるべきであるということです。つまり、働くことを前提とした社会保障の仕組みを変えていかないといけないということです。それで出てくるのがBIです。いま議論になっている、全額税方式の基礎年金、子ども手当、給付付き税額控除等は、部分的なBIの導入であり、このような制度が求められてきていることを裏付けているということでした。

 生活できる賃金が得られる仕事を、すべての人に提供できないのであれば、BIのような仕組みが必要になってくるのだと思いました。BIの議論、今後も続けていきたいと思います。

 なお、講演時、手話通訳の方に通訳をお願いしました。可能な限り配慮をして、多くの人に参加してもらいたいと思います。今後の参加もよろしくお願いします。

小沢先生講演
[ 2011/09/04 21:52 ] 反貧困ネット北海道活動報告 | TB(-) | CM(-)


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